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団十郎2014 [植物系]

思いつきであとから播いた団十郎、
8月ギリセーフで初花。
IMG_2926団十郎.jpg
遺伝の教科書のようでもある品種。
古典遺伝学で書くと、
花色因子PrとMgは、共に劣性(pr, mg)、
くすんだ色合いにする因子dyが入ると茶色になる。
dyは葉色が黄緑になる遺伝子と強く連鎖しているので、
茶系の品種には黄葉が多い。
州浜が入っているので大輪。
何代目だかの団十郎が好んだ柿茶色なのでそれが品種名。
州浜が入って大輪品種になると種子稔性が低下しがち、
中でもこの団十郎は種子稔性がゲキ悪。
というマイナス要素も込みで有名な品種。

いまどきの分子遺伝学ではいろいろ解明が進み、
特に花色に関わる遺伝子は記号レベルで説明できる。
これは例えば、耳コピして弾いていた大好きな曲の、
完全監修楽譜(バンドスコア)がリリースされた、
あー、ここにセブンスが入ってあのニュアンスが出るのかとか、
ある意味、答え合わせに似てる。

ノーマル(野生種)の花色は青。
上述の2遺伝子Mg, Prの正体は解明されている。
色素そのものに関与する遺伝子と、
花の細胞内pHをアルカリ性にする遺伝子。
つまりアサガオは、赤色素をアルカリ性にして青にしている。

で、遺伝子間を飛び回る遺伝子:トランスポゾンと言うが、
それがアサガオでは活発で、
Prにそのトランスポゾンが挿入し、
Pr遺伝子が正常に機能しないのがpr。

はなのいろはうつりにけりないたづらに:正常Pr
るろうにけんしん:トランスポゾン
はなのいろるろうにけんしんはうつりにけりないたづらに:
トランスポゾンが挿入して機能しなくなったpr

このるろうにけんしん(トランスポゾン)は、
何かのひょうしにまた抜けることがあり、
prはPrに戻る。

一方のMgは、DNAのたった1ヶのパーツ違いmg。
それがたまたま「ここで終了」の記号に一致し、
アミノ酸が6ヶ足りないタンパク質になっとる。

じょていはんこっくでおわしますればてれびではいけんするとはいくせいそうのかんひさびさのでばんじゃわらわも(ry:正常Mg
じょていはんこっくでおわり・・・:mg

dyは正常遺伝子に4ヶのパーツが入り込んで、
るろうにけんしん(トランスポゾン)のようには抜けない。

もうちょい要素があるのだが、
ざっとこのようにして茶色になる。
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